日頃それとなく感じている思いをそこはかとなく書きつくる雑記帳というか、駄文集というか、落書き帳というか・・・


by tsado4

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(出版社) アートヴィレッジ 1500円 
(お薦め度)**** 

副題に「シスター海野とフィリピン日系人の100年」とある通り、大きく2つの内容に分けられる。
平凡な修道女、海野は、60歳を過ぎて、大変なことをしでかした。人生で一番、輝いた時を過ごした。「命のある限り、今、できることをやる」生き方は、健康に気をつけてなんとなく長生きしている人間への強烈なカウンターパンチ。
とにかく、シスターの生き方は、歳をとってしまったと気力が萎えかけている私のようなダメ男に大変な勇気を与えてくれる。何をすべきか方向性を指し示してくれる。彼女のパッション、ミッション、アクションに触れるだけでも、この本を読む価値がある。偉人伝になり過ぎている点と、彼女の信仰の部分が今一つ書ききれていない点が、ひねくれ者の私には不満と言えば不満だ。
ベンゲット道路建設等のため、フィリピンに赴いた出稼ぎ労働者の子孫など、バギオ近郊に多くのフィリピン日系人が存在し、彼等が、日本軍とアメリカ軍、フィリピン軍の間で第2次世界大戦の戦中、戦後、大変な苦労を強いられた。その辺りの事情がよくわかる。フィリピンに暮らすのなら、それくらいの歴史は理解していた方が良いだろう。

この2点以外の部分は、読み飛ばしても良いだろう。
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by tsado4 | 2004-08-31 21:52 | フィリピン関係の本の書評
(出版社)大田出版 1500円
(お薦め度)**** 


いつもながら、浜なつ子の文章力、ジャーナリストとしての目のつけどころ、下世話な材料で本質にズバリ斬りこむ、話題・材料の料理の仕方に感心させられ、今回もついつい文章に引きこまれ、一気に読んでしまった。
フィリピン人の女房と約20年連れ添った私が普段それとなく感じていたことを、歯切れ良く顕在化する筆力に感嘆する。
浜なつ子ファンなのだ。タイの下川裕二に対して、フィリピンの浜なつ子というところか。
社会的に地位のあるエスタブリッシュメントも、社会に是認されがたいはみ出し者も、同じ眼の高さで見ていく。先入観にとらわれない、どんな人間をも公平に温かく慈しんで見つめる彼女の人間に対する愛情が伝わってくる。毒はあるが・・・
彼女がフィリピンに対して、いくら毒舌を吐いても許してしまう。彼女がフィリピンが好きなのがよくわかるからである。そのフィリピン人評の的確さには、女房ことが頭の中をかすめ、時々苦笑させられる。
フィリピン年金暮しを志すジジババには、彼女のサジェスチョンは実に的確だ。私もそのひとりなのだが・・・・
私も、フィリピンのいい加減さ、何が起こるかわからない不確実性を、愛してやまない一人なのである。
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by tsado4 | 2004-08-04 21:43 | フィリピン関係の本の書評